SFC (Supercritical Fluid Chromatography 超臨界流体クロマトグラフィー)
SFC は移動相に CO2(二酸化炭素)を用いる画期的なクロマトグラフィーです。SFC は順相クロマトグラフィーに相当し、構造異性体・光学異性体(キラル)など比較的分離分析が難しい場合に活躍します。SFC は通常の液体クロマトグラフィー (LC) で問題となるカラム背圧・システム耐圧の問題が発生しない為、高速・高分離・高感度な分析が可能です。また、通常のガスクロマトグラフィー (GC) では分析が困難な難揮発性化合物や熱に不安定な化合物の分析も可能です。
順相クロマトグラフィーの分離能力と逆相クロマトグラフィーの使いやすさを兼ね備えた手法
順相クロマトグラフィーの原理を活用した幅広い選択性
逆相クロマトグラフィーの使いやすさを備え、分析法開発を
簡易化
幅広い極性のグラジエントが使用可能
キラル分離とアキラル分離において卓越したスピードと比類ない信頼性を実現
順相 LC に使いやすさを
移動相強度、圧力、温度条件を正確に変更できる能力が備わったことにより、Waters ACQUITY UPC2 システムは分析種の保持時間をより正確にコントロールし、構造類似体、異性体、エナンチオマー/ジアステレオマー混合物の分離、検出、定量を実現します。
世界初のコンバージェンスクロマトグラフィー
システム - ACQUITY UPC2
ユニークな特長を持ち、これまで他にはなしえなかったただ一つのシステムのパイオニアである ACQUITY UPC2 システムは 順相 LC の原理を基本に、逆相 LC の使いやすさを兼ね、 全ての分析者にとって有用な分析ツールとして使える分析性能を備えています。
「コンバージェンス (convergence) 」とは?
「コンバージェンス (convergence) 」という単語は、ガスクロマトグラフィー (GC) と液体クロマトグラフィー (LC) という既存のクロマトグラフィー法を 一つのシステムに「融合 (converge) 」した技術である、という Giddings の見解に由来しています。Giddings は SFC を、LC と GC を連結し、臨界性の境界を超えた移動相の使用を拡大させる技術であると表現しました。現在、コンバージェンスクロマトグラフィーではほとんどの場合、超臨界と亜臨界の両方の状態において共溶媒が使用されており、CO2 のみの SFC にあった密度調節の限界を超えて拡大しています。単に GC と LC の間のギャップを埋めるにとどまらず、SFC の可能性は当初想像されていたものをはるかに超えています。